第48話
文字数 804文字
テーブルの上には、季節のタルトと三種のベリーのブリュレパフェ、チョコレートデニッシュプレート、三段プレートのアフタヌーンティーセット、ガトーショコラ、パンナコッタ、ブルーベリーソルベ、抹茶シフォンケーキ、自家製パンケーキ、ニューヨークチーズケーキなどなど……、が並べられ、なんとも魅惑的です。
三人は学校を出た後、稜佳のおススメのファミリーレストランに入店しました。デザートのみとはいえ、テーブルから落ちそうなほどです。
「アイラ、こんなに食べられないでしょ? 食べ放題だからって、食べきれるだけにしないと食べ物が無駄になっちゃうよ」一来が咎めるように言いました。
(いつもおだやかな一来が怒るのは珍しい)と思いつつ、お小言は聞き流し、私はスプーンを取り上げました。
『いただきます』
「それに……、この子、いつの間にか一緒にいるけど、誰……?」と、一来はマスターの隣に座っている幼い少女を指差して、マスターに聞きました。
「あら。人を指差すのはマナー違反じゃないの? それにこの位、食べきれるわよ」
マスターは、一来の質問には答えず返事をします。
「いただきまーす」
頬を引きつらせている一来を無視して、アイラはベリーのブリュレパフェのてっぺんに乗った生クリームをスプーンですくって口に運びました。
「ん! 美味しーい」目を瞑って、スプーンを持っていない左手で、頬を押さえます。
「ねえ、食べる前に教えてよ、アイラ! この子、誰なんだよ?」
『ん! 甘―い! 一来も早く食べようよぉ』
一来の声に、小鳥がさえずるような高音がかぶさります。マスターの隣に座った少女は、つるんと光るエナメルの靴を履いた足をパタパタと揺らしています。裾にレースの付いたふんわりしたスカートはお人形の服のようで、幼い少女が着るにしても可愛らしすぎるほど。しかし絹糸のような光沢の金髪に青い瞳、白い頬の美少女にはとてもよく似合っている……はずです。
三人は学校を出た後、稜佳のおススメのファミリーレストランに入店しました。デザートのみとはいえ、テーブルから落ちそうなほどです。
「アイラ、こんなに食べられないでしょ? 食べ放題だからって、食べきれるだけにしないと食べ物が無駄になっちゃうよ」一来が咎めるように言いました。
(いつもおだやかな一来が怒るのは珍しい)と思いつつ、お小言は聞き流し、私はスプーンを取り上げました。
『いただきます』
「それに……、この子、いつの間にか一緒にいるけど、誰……?」と、一来はマスターの隣に座っている幼い少女を指差して、マスターに聞きました。
「あら。人を指差すのはマナー違反じゃないの? それにこの位、食べきれるわよ」
マスターは、一来の質問には答えず返事をします。
「いただきまーす」
頬を引きつらせている一来を無視して、アイラはベリーのブリュレパフェのてっぺんに乗った生クリームをスプーンですくって口に運びました。
「ん! 美味しーい」目を瞑って、スプーンを持っていない左手で、頬を押さえます。
「ねえ、食べる前に教えてよ、アイラ! この子、誰なんだよ?」
『ん! 甘―い! 一来も早く食べようよぉ』
一来の声に、小鳥がさえずるような高音がかぶさります。マスターの隣に座った少女は、つるんと光るエナメルの靴を履いた足をパタパタと揺らしています。裾にレースの付いたふんわりしたスカートはお人形の服のようで、幼い少女が着るにしても可愛らしすぎるほど。しかし絹糸のような光沢の金髪に青い瞳、白い頬の美少女にはとてもよく似合っている……はずです。