カタバミ
文字数 1,508文字
柏原先生の運転するハイエースに乗せられ、一時間ぐらい……。会話をするもなかなか長続きしないやり取りを繰り返した。
そうよ……柏原先生には相馬先生がいる……。結愛は、何を考えてるのかしら……。
ここ最近結愛の考えていることは、若干おかしな所もある……。こんなに考えが混濁するのはいつぶりだろうか……。
頭に包帯を巻かれ、腕には点滴を繋がれ……痛々しい姿であったが元気そうだ。
ちょうど奈緒が、回診に来ていた最中だったので結愛は、奈緒に甘えようとした。
しかし、奈緒に避けられてしまった。
結愛は、何か変なこと言ったかな?、と考えてしまう。変なこと言っていても結愛は正しいことを言った気がする。
すると、いきなり勝己が笑い始める。
結愛は、イチゴの他に手作りのカタバミの押し花で作った栞を手渡しした。
勝己と早く演奏したい気持ちを秘めて……。