心なき姫巫女の叫び
文字数 2,229文字
詩織は、何だか分からない、というような表情で談話室のソファーに腰をおろした。
詩織は、あることを思いつき、口を開いた。
そして、母親は鉄道事故で亡くなった。三兄妹を残して……。父親は、行方を眩まして……。
世界は、残酷だ。だから、今回は圭が詩織を救う番だ。大好きな歌音の為にも……。
しかし、詩織には前回の周回の記憶が一部残っているのだ。だから、今回は一人で解決するのが得策だと考えていた。
今考えると詩織の考えは間違えているのだと気づかされる。今、ここで圭に全てを話してしまおう、と詩織は決心して声を出した。