真実の愛情と歪んだ愛情
文字数 2,124文字
しかし、相馬先生の居場所の特定は出来なかった。
そして、今に至る。
喫茶店で一成にミルクティーをご馳走になっている。
そろそろ手がかりを見つけないと……。
明日も相馬先生が欠勤したら……と考えるとクラスは混乱状態になるのは間違いなさそうだ。
今日中に見つけた方が都合がよい。
一成も同意してくれたが、まだそこまでには至っていない。
本当にどこに行方を眩ましたんだよ……相馬先生……。
ウェイトレスにお金を支払い、そして聞く。
一成の同級生らしい。少し気が弱い女性……。
相馬先生とは仲がそんなに良くなかったらしい……。
事件に関わっている可能性はある。
一成のスマホに、亜里沙、と書かれたメッセージが届いた。
一成の謝罪メールから三日の日々が流れていた。
苦いものを食べたかのような苦痛な表情だ。
インターホンを押すと、その家から女性が出てきた。
エプロン姿でお玉を持っている。料理中だったんだろう……。美味しそうな匂いが漂っている。
……犯人は、分かった……かも……。
歌音たちにとって最悪の戦いが始まってしまったのであった……。