動き始める世界
文字数 1,794文字
やっぱり限界が来ていた。歌音は、急いで悠に近づこうとしたが、不協和音たちが悠を取り囲み、近づくことが出来ない。
その時、彼女の声が聞こえてきた。あの日以来の優しく強い声だった。
しかし、これが現実なのだ。悠は、体力の限界で動けないし、昴に関しても敵に追い込まれている。歌音の力ではどうすることも出来ないのだ。
ただ単に「魔法の
歌音は、それを見てしまった瞬間、咄嗟に香苗に教えてもらったあの力を大きな声で口走ってしまった。
その魔法の
世界は、急速に加速を始め、動き始めた。