ぼや騒ぎ?!
文字数 1,316文字
その日の真夜中で日付が変わろうとしていた頃、事の発端が起きた。
明里もサイレンの音に飛び起き、歌音の所に走ってやってくる。
歌音とその人が思いっきりぶつかり、歌音は尻餅をついた。早く避難しないと……。
とても優しく強い声が耳に届いた。
圭の周りに水が生み出され、煙・炎もろとも消し去ったのだ。
まだ逃げ遅れていたクラスメイトたちが、廊下で呆然としている。外に出ていた人たちも少しして戻ってきた。
すぐに相馬先生と一成もやって来た。
もちろん、歌音はそんなもの知らない。どうせ噂だろう……。
歌音は、今回のぼや騒ぎに疑問を覚えた。何故、彼岸花を寮に置かれたのか……。この辺りは、田んぼが少ない地域のはず……。なのに、何で?!
歌音もベッドで寝転がるが、なかなか眠気がこなかった。
気がついた頃には、明るくなり始めていた。ようやく、その頃になって眠りにつけたのだ。