ぶっきらぼう勇者の憂鬱
文字数 1,335文字
それ以外に、明里はフルートやピッコロを吹いているとか「 with heart and voice 」が好きだとか教えてくれた。
歌音は、明里と一緒に部屋を出て、皆のいる食堂に向かった。寮は、一学年に一件用意されている。だから、四二人でご飯を食べる事になる。今から一成に会いたい、と思ってしまう。
心は閉ざしているけどこのようにワイワイ騒いだのは初めてに等しい。
こんなにも楽しい晩餐は、歌音にとっては初めてで、とても良い思い出になったことだろう。
そして、こう呟いた。
ぶっきらぼう勇者が折れた剣を持って嘆いているような気がした。