急転直下
文字数 1,751文字
助けを求める相馬先生に対して、何もできない歌音たち一行……。篠崎さんの殺意を諸々感じ取り、気分が悪くなってくる……。
色々な感情の混ざりあい、黒がリードしている気がする……。淡い歌音たちの色合いは、黒に闇に飲まれつつあった。
日の昇る洞窟の日の出を見る前に、相馬先生を見つける……。 そのミッションは、完了した。
しかし、相馬先生を見つけたのは良いだろう。目の前には、ヤンデレ篠崎さんが立ちはだかっている。
時間がないのにどうやって取り返せって言うんだよ!!
くっそー!! どうしたら良いんだよ……。私なら出来る。考えろ、歌音。こういう時、何が出来る。何をすべきか……。相馬先生を助けたい……。その思いは強い。思いが強くても相手は本気だ。
歌音の懐中電灯の消灯が戦いの合図……。他の人は、使用可能。これで勝てる。謎の勝利宣言……。
辺りは真っ暗になり、相手が焦っているのが分かる。
チャンスは、今しかない。
歌音は、岩影から飛び出し、篠崎さんを目指して一目散に走り出す。実は言うと、短距離走には自信がある。
一成と圭の照らす懐中電灯の灯りが道を照らす。
目の前には、篠崎さんが……もう少し……しかし、届かない。
誰かに弾き飛ばされ、歌音は地面に転がった。マジで!!
相馬先生が、歌音を弾き飛ばしたのだ。
腕からは出血しているのが分かる。
もしかして、今歌音が死にかけた?
しかし、これで安全とは限らない。
歌音たちのいる洞窟を爆破しかねない……
……って、何?
あのボタン装置……まさか!!
次の瞬間、歌音たちのいる洞窟周辺が崩落……。
まさかの死亡フラグ!!
歌音たちは、何も言えないまま下へ下へ落ちていくのであった。下が水であることを祈るだけであった。