束の間の休息②
文字数 2,234文字
唐突にセリアさんが、私に提案を持ちかけてきた。
しかし、閉鎖的な私たちの楽団は、同盟を結ばないと思われる。同盟を結んだところで私たちには、何のメリットもない。デメリットの方が増えてくると思う。
でも、目標は同じ。
どうする……私。
そんな睨み合う二人から私は、距離を取ろうと、その場を離れようと試みた。
一網打尽にされ、消されるのは目に見えている。今年も何処かが制裁を受け、活動に影響が出ている。その一つが聖セリーヌ学園高等学校吹奏楽部だと……。
もしかすると、もし革命が失敗した時、こちら側も各校の誰かを失うことになるかもしれない。そして、今日も……。
セリアさんは、長い黒髪を靡かせ、背を向ける。
私は、これから起きる饗宴をどう耐え抜いたら良いのだろうか。
遂に夜の宴の火蓋がきって落とされる。