ローズマリー
文字数 1,316文字
しかしながら勝己は花に対してそんなに詳しくはないが、ローズマリーだけは勝己の頭の中に残っていたのだ。
白川悠は、向日葵が好きだと言っていたが、あいつの嫉妬深さは勝己が一番知っている。
真田明里を口説いた所を見られ、向日葵の花言葉を教えられ、ヒヤッとしたからだ。私はあなただけを見つめる……、完全にヤンデレだ。天才は、何をやらかすか分からないものだ……。
恋愛も幸が薄いのでまずないだろう。
パートナーになったのは、白川悠や白川圭の妹である白川結愛だった。
最初の印象は可愛い、だった。結愛なら勝己を解き放ってくれる……。勝己を再び蘇らせてくれる……。そう思って話しかけたのだ。
白川悠は、真田明里とペアか。
白川圭は、鈴鹿歌音とペアか。
何かと見ていると白川悠と真田明里のペアは、夫婦みたいだなぁ。
白川圭と鈴鹿歌音のペアは、仲のよい兄妹みたいだ……。何か羨ましい……。
勝己は、完全に放置されてしまった子猫のような扱いをうけているのに対して……周りは仲良くやっている。
あなたは私を蘇らせる……どういう意味なんだろうか……? 勝己を蘇らせるのは誰?
もうどうでもよくなってきた。勝己がこの世界で生きづらいのは、存在感のなさ……。存在感のある人間になりたい……。そう願っているのに……誰も気がついてくれない……。
今までにして来た空手もいつの間にか黒帯になっているが、誰もそこまで見てくれない。だから、もっと勝己を見て!! 勝己を蘇らせてくれる人は誰? 毎日、そのような事を考えるのであった。
いずれ、助けてくれる人も現れるだろう……。