恋の苦しみ
文字数 2,281文字
クラリネットの音色につられ、圭は練習室の前にやって来た。
そして、何故か最近は圭が不憫な思いをすることも増えた。
里紗と昴は、毎日歌音と圭のやり取りを一番見ているので何となく分かっていた。
昴が圭を慰める為に声をかけた。
圭は、閃いたかのようにお店に入っていった。店には、眼鏡をかけた紳士的な男性が立っていた。
圭は男性店員に案内され、店の奥にあるアクセサリー工房に案内された。あらゆるアクセサリーが展示されており、圭の心を揺るがした。
ここから圭の記憶は曖昧だ。気がついたときには、トパーズと水晶を使ったアクセサリーが完成していた。
ルンルンと圭がお店を出ていくのを男性店員に見送られながら出ていく。
圭は、まだ気がついていない。自分が記憶を飛ばしている間、男性店員に何をされたのかも曖昧である以上、圭が歌音にやらかしてしまう恥ずかしい醜態をクラスメイトに見られる事もこの時は、誰もが予測もしていない。
しかし、このクラスにいる勝浦 真理亜だけが予想を的中させることになるとは誰も知らない。
そして、不気味な笑みを浮かべて呟いた。
遂に巧がしびれを切られたのか圭に声をかけた。
圭は笑い飛ばして、
それが後に大きな事件を呼ぶことになる。圭は、無事に歌音の誕生日を祝うことができるのか……。それは、勝浦 真理亜のみが知っている。