宴のパニック?!
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それに店内は何かエロい。エロいジャズソングが流れていて、そのような気分にさせられそうだ、と歌音は心の中で思う。ムーンライト・セレナーデ……グレン・ミラーの楽曲。
本当にエロく聞こえるのは、周りの酔っぱらいたちのせいなのか……。
それとも、歌音の感性がそうなのか……。
しかし、顔が真っ赤なので全く説得力はない。
目の前でお酒を嗜んでいた一成が、机の上に食器などの上にお構い無しに、伏せたのだ。
歌音は、これはヤバい、と警鐘を鳴らす。亜里沙も一成を介助するも起き上がってこない。
これは、一成のスイッチが入ったのだ。ゆっくりと一成が起き上がってくるのが分かる。目の焦点があっておらず、目も虚ろだ。
これは、ヤバい……。逃げろ、と歌音たちに警鐘を鳴らしている。
それを見ていた亜里沙は……激しい嫉妬にかられていた。歌音と圭は、お互い抱き合って被害が来ないことを祈るだけだった。
歌音と圭もそれを見ることしか出来ない。スイッチの入った一成は、吐くまでその行動を続ける。厄介な酔っぱらいの一人なのだ。
しかも、そのまま一成はトイレの便座に顔を押し付けて眠ってしまう始末。
歌音たちは、一成を引き摺って寮の部屋に戻るのであった。
これは、何のイベントなんだよ!!
歌音と圭は、せっかくの宴を一成に潰され、ぐったりとした表情で部屋に戻るのであった。