ナリスの秘密
文字数 1,438文字
何せ、わいと柏原一成と相馬亜里沙は、仲のよい友人同士だったのだから……。あいつらなら何とかしてくれる……。
この二人は、ナリスが学生時代からの付き合いのある古い友人だ。ナリスが、ベッドの上に座ると一成が頭をおもいっきり撫でてくる。ナリスは、子供やない!!
一成の手をポコポコ叩くとさすがの一成もやめてくれた。
今日は、こんなことで来ているんやない、とナリスは気づき、今回のことの発端を話すことなした。
ナリスが、くまのぬいぐるみにされたのは、あいつらの……アネモネ財団の母親に呪いをかけられたからだ。元に戻る方法は、分からない。
多分、おとぎ話のように王子さまのキス、とかになるんやろうな……。……ということは、わいの場合、お姫様のキス?
わいは、ナリス。本名は、別にある。
この事を知っているのは、一成と亜里沙だけ……。
歌音には、しばらく教えるつもりはない。ナリスの本名・年齢……しばらくは教えたくない。ナリスが、悪者扱いは嫌いだからな……。
この腐り行くこの世界を救えるのは、鈴鹿歌音だけなんだから……。
今日は、一成が怒ってしまったので話にならないが、ナリスは歌音の味方!!
世界がどうなろうと……ナリスが、母親を裏切ろうと……。