秋の始まり
文字数 1,156文字
歌音たちは、次なるイベントに向けて練習を重ねていた。
今日は、パーカッションパートを見ているが、恵都の調子があまりよくないようだ。グロッケンやタンバリンをやっているのだが、ミスやタンバリンのロールが遅れたりしているのが分かる。
パーカッションパートは六人のチームだった。
なかなかうまくいかない恵都は、だんだん音符の扱いが雑になってきているのが分かる。
文化祭まで後、一ヶ月ちょっと……。
今日は、パートリーダー会議を行う予定だ。
それで文化祭の演奏曲を決める。
クラスの恋愛アドバイザーを頼れよね。
ここは、恋愛相談乗ろう!!
器用な事をするなぁ……このパートのメンバーは……。
歌音は、自由すぎるパーカッションパートを見つめ、ため息をついた。
先が思いやられる……と思ったのだった。秋風を感じる午後の昼下がり……。