わたしの存在意義 後編①
文字数 2,158文字
もう「普通」を取り戻せない所まで来てしまったのかもしれない。失ってから全て気がついても遅いことぐらいバカなわたしでも分かっている。
しかし、この現状をわたしにどうしてほしい、と言うのだろう。
後ろでヘコヘコしているのが副部長の伊勢崎 駿だったような気がする。
あまり人の名前を覚えるのが得意じゃないわたしでも今回の一見で数名名前を覚えた。理由は簡単過ぎるでしょ? みんな個性が強すぎる。人の事言えないけど。
しかも、何でこんな何も分からなさそうな人に言われなくてはいけないの?
だったら……わたしは─────
わたしたちのクラス以外でも記憶がある人がいても、わたしと昴が生き残れる確率なんて0%なんだから……。
この2人になんて言われようと心に響くことはない。