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文字数 834文字


9時にセットしていたアラームをオフにした。
こんなに早く目が覚めたのは久しぶりだ。
携帯の時計は7時5分だが、実際に目が覚めたのは1時間前だ。2度寝をしようと思ったが、なかなか寝つけず、今に至る。

ベッドから起き上がり、上半身を伸ばす。
若干身体がダルいのは、熟睡出来ていないからか。昨日もなかなか寝つけず、ビールとストロングの酎ハイの助けを借りた。
なんか、わたしも春香みたいになってきたな。

天気予報では、今日は1日晴れマークだったはず。換気をしようとカーテンを開けて──「ギャッ!」

昨日と同じ場所に、空舞さんがいた。
とりあえず、窓を開ける。

「・・・空舞さん、おはようございます」

「何を驚いているの?ずいぶん遅い起床ね」

まだ、7時なんですが。「空舞さんは早いですね。いつからいたんですか?」

「最初に来たのは2時間くらい前かしら。待っても動きがないから、行ったり来たりしてたわ」

「はあ・・・あ、どうぞ」空舞さんが中に入るのを待って、網戸を閉める。外は、青空が広がっている。予報通りだ。

部屋に向き直り、「・・・あれ?」
てっきりテーブルの上にいると思った空舞さんがいない。


「ここよ」

「ギャッ!」

彼女がいたのはわたしの上、つまり、カーテンレールだ。

「さっきから何をそんなに驚いているの?」

「・・・すみません。慣れていないもので・・・」部屋に鳥が居る事に。

空舞さんは次に、テレビの上へと移動した。首を動かし、部屋を観察している。

「わたしちょっと、顔洗ってきますね。ゆっくりしててください」


歯を磨きながら自分の顔を見て、思った。朝なのに、すでに疲れてないか?
こういう時は、血色を良く見せる為、チークが必要不可欠だ。水でバシャバシャと顔を洗い、メイクに取り掛かる。

部屋に戻ると、空舞さんはテーブルの上にいた。ハンカチの上に置いたブレスレットのそばに。

「綺麗にしてくれたのね。ありがとう」

「水で洗っただけですけど。あの、わたしコーヒー飲みますけど、空舞さんも何か・・・あっ、牛乳ありますよ」



 

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