ひょうすべの誓い 節八拾五
文字数 280文字
そして、もう一人は、
吉川広家。つまり、
かつて、元就が「三本の矢」にたとえた、
(うそだ)
おのれの手足をうしなうような喪失感を、輝元は覚えたことであろう……これいじょうはないほど堅牢に、狂いなく、勝算をつみ上げていった。なんの内府ずれ、かつて、織豊と天下の覇権を争った大毛利の貫目で、身動き取れなくし、圧倒的大軍と輿望で制圧してくようず、と……
そうやって、うずたかくつみあげた勝因の基底で……ほかならぬ大毛利の柱石そのものが、家康にむかって伏したのだ!
「うごあああああああああああああーーーーーーーー」
吉川広家。つまり、
かつて、元就が「三本の矢」にたとえた、
毛利の両川家が、関ヶ原の敗因だった
……(うそだ)
おのれの手足をうしなうような喪失感を、輝元は覚えたことであろう……これいじょうはないほど堅牢に、狂いなく、勝算をつみ上げていった。なんの内府ずれ、かつて、織豊と天下の覇権を争った大毛利の貫目で、身動き取れなくし、圧倒的大軍と輿望で制圧してくようず、と……
そうやって、うずたかくつみあげた勝因の基底で……ほかならぬ大毛利の柱石そのものが、家康にむかって伏したのだ!
「うごあああああああああああああーーーーーーーー」