まつろわぬ民 節百廿五

文字数 194文字

 人の思いはつづられ、
 無言の行間に帰しながら……
 
 それでも、歴史のあらたな項目をひきよせる……
 
 ひらひら、と、蝶の舞う様はオノマトペで表現される――蝶の和名を、かはびらこ、とも言う――()平子(びらこ)、なら、彼誰(かはたれ)の杳として知れぬさまにまいあそぶ平らかななにかであり、いかにも、この虫の実感に沿うている……
 かはびらこ……
 アゲハチョウの一頭が、鱗粉をちりばめながら、夜気に軌跡をしるす……
 
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