まつろわぬ民 節卅九

文字数 181文字

 ……実は、筆者の筆が重くなりつつある。八幡神は、やはり、秦氏の神であろう。なにやら、この段に至ると、謎に包まれていた秦氏の、渡来前後の肖像が、少しずつ浮き上がってきたように思われるのだ。ただ、人文歴史の眺めとして、この景観は、壮大に過ぎる――恨めしいことに、古代のことで、茫洋としていて、なにもかも想像の域を出ない。筆を及ぼすことに、ひるみを覚えてしまうのだ。
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