第37話 これは これは これは 22 『あぁ青春』と『横みち友の会』

文字数 1,094文字


 中学生の頃、ぼくは『あぁ青春』を読み漁って、『横みち友の会』に入ろうとしたし、山田さんは『青春』を出版社に直接注文をする手紙を出したし、思春期、真っ盛りだ~。



          *『あぁ青春』 第1章 生と死


『あぁ青春』
 1963年6月、第1章~第5章まで『ひばり書房』、1964年 5月の第6章からは横山プロダクションの発行。

 オマケの漫画原稿の中の1枚に、『横みち友の会』からのメッセージが書いてあるのを見つけたときは、本当に驚いたんだ。

 まったく覚えていなかったからさ。








(裏面の文字)
 横みち友の会は毎年新たに募集しております。
 ただいま42年度の会員を募集しておりますので、ご入会ください。
 浦山君も会員にしておきましたので、会費200円お送りください。
 入会案内書は別にありませんが、同封の会誌20号をごらんいただければ、よくお解りになられると思います。

 昭和42年度(1967年)を募集と書いてあるので、ぼくが15歳、中学3年生の3学期の頃だったと思うんだ。

『横みち友の会』
漫画家・横山まさみちが主宰する横山プロダクションのファンクラブ的な会だったように覚えている。貸本漫画で本人やアシスタントの作品を発表していた。

 多くのアシスタントたちが横山プロダクションにはいたんだけど、その一部の名前を列挙しておくよ。
 吉元 正(バロン吉元)、どやたかし、田中正雄、田川きよし(たがわ靖之)、左近士諒、藤原栄子、制野秀一、とんぼはうす(勘崎順次)



          *『あぁ青春』 第6章 どろんこの獅子


 ぼくは当時、漫画家になるつもりだったので、高校へ進学しなくてもいいとさえ考えていたんだ。
 冬休み中に担任の先生の家へお邪魔して、進学しないで春から自転車で日本一周をやるんだと息巻いていた記憶がある。

 その一方で、『横みち友の会』を足掛かりにして、アシスタントの道も探っていたんだよな。



          *『あぁ青春』 第8章 灰色のノート


 で、結局のところ、『横みち友の会』に入らないで、自転車での日本一周にも出発しないで、家から5分で通える高校へ進学したんだ。



          *『あぁ青春』 第11章  あぁ友情



 そして、高校1年生の夏に、『ガロ』に広告が制裁されていた『漫画主義』の編集所を目指して東京へ家出をすることになった。
 考えてみれば、『横みち友の会』に入会し、横山プロダクションへ家出すればよかったんがよな。

 全く高校1年生のぼくは、何を考えていたんだろうな。



          *『あぁ青春』 第12章 弱虫毛虫


 これは これは これは 23 に続く。

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