119 知らないことばっかりだ。

文字数 554文字


 いやぁ、知らなかったことがたくさんあってさ。
 子どもの頃に、町にあった3軒の貸本屋さんにある漫画本を全部読む勢いで足しげく通ったんだけれども、小さな町の小さな貸本屋には無かった漫画がいっぱいあるんだもんな。

 たとえば、『零(ゼロ)』A5判の貸本漫画。 
「増刊ゼロ・広場1号 ドラマティック・スリラー特集号」
 


 
 文洋社ってとこが出していて、150円。
 表紙は、 榎本清一郎。
 漫画を描いている人たちを列挙するね。
 あがさこうじ、小島こう一、津々美啓介、高橋きょうじ、篠原 透、松永きょうじ。
 都島京彌漫画教室①

 この漫画家たちの中で、ぼくが知っているのは、都島京彌だけなんだ。
 

 当時、貸本漫画を描いていた漫画家たちは、大海原を自由に泳ぎ回っていた無数の魚たちってイメージなんだ。
 その豊穣な海があっった時代が、昭和30年代ってことだな。

 もう多くの魚たちの名前も残っていない。
 でも、貸本漫画は幸いにも残っているものがある。

 これからは、『まんがサンキュー』や『まんがジャイアンツ』みたいに、全部を紹介するんじゃなくて、しばらく「ぼくが知らなかった貸本漫画と漫画家たちのことを、山田さんに協力してもらってランダムに書いていこうと思っているんだ。

 もちろん、平田弘史と『魔像』もどんどん紹介していくよ。


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