第23話 これは これは これは 8 完徹26時
文字数 1,991文字
2023・11・5(日)
*
浦山です。午後1時に、第05話を投稿します。
鵜飼さん、山田さん。
これからは、午後1時に投稿するようにします。
鵜飼さん、朝から追加の画像をお願いしてすみませんでした。
山田さん、昨晩に送ってもらった書庫の画像を早速使わせてもらいました。
これからも、お願いしますね。
『貸本漫画』の投稿、始めに考えていたのは、画像をバンバン貼り付けて、適当にわいわいがやがやとお喋りしたことを書くので楽勝だと思っていたんだけど、お喋りがはずまない。
ていうか、お喋りはぼくだけみたいなんだよな(笑)。
山田さんの4万5千冊を収集した経験と豊富な知識。
鵜飼さんのイベンターの経験と貸本マンガ研究の知識。
ぼくの子どものころの経験による実感。
この3本柱で楽しくやっていくつもりだったんだけどな。
毎日、実感を頼りに書くってのはキツイものがある。
いやいや、週1で投稿をするはずだったのに、
お前が毎日、投稿スると言い出して始めたんだぞ!
ああ、そうだったよな。
ぼくが巻き込んでしまったんだった。
こんばんは、浦山です。
鵜飼さん 山田さん。 明日の投稿に使う第06話のチェックをお願いします。
これからは、余裕があるようにしますので、よろしくお願いします。
添付 11月6日投稿 第06話の原稿。
*
「今晩は、山田甲八です」
スマホからの声に、ぼくは背筋を伸ばした。
午後9時過ぎ、山田さんは明日の投稿原稿のコメントのために電話をかけてきてくれたのだ。
さっき、妻が風呂から出たと知らせに来たが、ぐずぐずしていてよかった。
スマホに履歴が残っても、見知らぬ番号には掛け直さないことにしているのだ。
*決して、決して山田さんのイメージじゃないですよ。
初対面というよりは、初対話のほうが正しいのだけど、そんなことはどうでもいいぐらい話がはずんだ。
『ボーイズライフ』で、さいとうたかおが描いた『007』がかっこよかったこと、なお『ボーイズライフ』は1冊を覗いて全冊持っている。
「なぜか、1冊だけ抜け落ちるんですよね」
ぼくがいうと、
「そうなんです」
と実感のこもった声が聴こえる。
そうなんだよな。
コンプリートを目指して集め出すと、必ずといっていいほど、最後の1冊が手に入らない。
その1冊が特別に高価だとか、珍しいとかではなくて、単なるフツーの本なんだ。
どうしてなのかな。誰かが意地悪をしているとしか思えないんだよな。
そうそう、講談社文庫のアシモフ編『世界SF大賞傑作選』の1冊がどうしても入手できなかったことがあったんだけど、どうやら出版されていなかったみたいなんだ。
いま、ネットで調べると、第3巻が未刊だったよ。
一冊が2000円以上の値段がついていて驚いたな。
ダンボール函の中で眠っている。
ぼくに甲斐性があったら、山田さんのように書庫で大切にしているのに……、
いや、違うか。
いま、大切にしていないってことは、書庫があったとしてもそれなりのことしかしないよな。
5歳のころ、親戚の3歳上の姉さんが持っていたマンガ本で面白さを知った。
小学生の時、病気で学校を休んでいると、給食のコッペパンと一緒に古い少年漫画週刊誌を持ってきてくれた。
古い少年週刊誌、1冊1500から2000円。表紙が珍しければ4000円とのこと。
山田さんが全4巻の貸本漫画の第1巻を所持していて、遠方の県で私設漫画図書館を運営しているコレクターが、第2・3・4巻を所持している状況で、その第1巻をわざわざ手渡しに行ったというエピソードを聞かせてもらった。
平田弘史の全集を企画した出版社に頼まれて、本を送付すると、漏れていた作品があったので感謝されたそうだ。
子どもの時に全巻揃えたかった本の第1巻が復刻出版された。
古書値だと2万円もするので、復刻版で満足しないといけない。
今も漫画週刊誌を飼っているとのこと。
『わち三平』懐かしい名前、全く知らなかった名前やタイトルがボンボン出てくる。
話が途切れそうになると、空白を埋めるように、単語がポトリと落ちてくる。
それをきっかけに話が広がっていく。
3時間近くとりとめのない話をした。
ぼくが求めていたものは、こういうことなんだよな。
風呂を沸かし直して入る。
湯舟に浸かると、身体の底から温かくなり眠気が増してくる。
年齢を重ねたことによる懐かしさに溺れているのだろうか?
そうだとすると、この感情は時代を共有してきた人たちにしか通じないことになる。
それでいいと思うんだけれど、
それでは寂しいと思う気持ちもある。
でも、これはどう書くかの問題なんだ。
ヤバイ!
つい、うとうとしてしまった。
これでは、思い出に溺れるよりも、風呂で溺れてしまうよな。
これは これは これは 9 に続く。
*
浦山です。午後1時に、第05話を投稿します。
鵜飼さん、山田さん。
これからは、午後1時に投稿するようにします。
鵜飼さん、朝から追加の画像をお願いしてすみませんでした。
山田さん、昨晩に送ってもらった書庫の画像を早速使わせてもらいました。
これからも、お願いしますね。
『貸本漫画』の投稿、始めに考えていたのは、画像をバンバン貼り付けて、適当にわいわいがやがやとお喋りしたことを書くので楽勝だと思っていたんだけど、お喋りがはずまない。
ていうか、お喋りはぼくだけみたいなんだよな(笑)。
山田さんの4万5千冊を収集した経験と豊富な知識。
鵜飼さんのイベンターの経験と貸本マンガ研究の知識。
ぼくの子どものころの経験による実感。
この3本柱で楽しくやっていくつもりだったんだけどな。
毎日、実感を頼りに書くってのはキツイものがある。
いやいや、週1で投稿をするはずだったのに、
お前が毎日、投稿スると言い出して始めたんだぞ!
ああ、そうだったよな。
ぼくが巻き込んでしまったんだった。
こんばんは、浦山です。
鵜飼さん 山田さん。 明日の投稿に使う第06話のチェックをお願いします。
これからは、余裕があるようにしますので、よろしくお願いします。
添付 11月6日投稿 第06話の原稿。
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「今晩は、山田甲八です」
スマホからの声に、ぼくは背筋を伸ばした。
午後9時過ぎ、山田さんは明日の投稿原稿のコメントのために電話をかけてきてくれたのだ。
さっき、妻が風呂から出たと知らせに来たが、ぐずぐずしていてよかった。
スマホに履歴が残っても、見知らぬ番号には掛け直さないことにしているのだ。
*決して、決して山田さんのイメージじゃないですよ。
初対面というよりは、初対話のほうが正しいのだけど、そんなことはどうでもいいぐらい話がはずんだ。
『ボーイズライフ』で、さいとうたかおが描いた『007』がかっこよかったこと、なお『ボーイズライフ』は1冊を覗いて全冊持っている。
「なぜか、1冊だけ抜け落ちるんですよね」
ぼくがいうと、
「そうなんです」
と実感のこもった声が聴こえる。
そうなんだよな。
コンプリートを目指して集め出すと、必ずといっていいほど、最後の1冊が手に入らない。
その1冊が特別に高価だとか、珍しいとかではなくて、単なるフツーの本なんだ。
どうしてなのかな。誰かが意地悪をしているとしか思えないんだよな。
そうそう、講談社文庫のアシモフ編『世界SF大賞傑作選』の1冊がどうしても入手できなかったことがあったんだけど、どうやら出版されていなかったみたいなんだ。
いま、ネットで調べると、第3巻が未刊だったよ。
一冊が2000円以上の値段がついていて驚いたな。
ダンボール函の中で眠っている。
ぼくに甲斐性があったら、山田さんのように書庫で大切にしているのに……、
いや、違うか。
いま、大切にしていないってことは、書庫があったとしてもそれなりのことしかしないよな。
5歳のころ、親戚の3歳上の姉さんが持っていたマンガ本で面白さを知った。
小学生の時、病気で学校を休んでいると、給食のコッペパンと一緒に古い少年漫画週刊誌を持ってきてくれた。
古い少年週刊誌、1冊1500から2000円。表紙が珍しければ4000円とのこと。
山田さんが全4巻の貸本漫画の第1巻を所持していて、遠方の県で私設漫画図書館を運営しているコレクターが、第2・3・4巻を所持している状況で、その第1巻をわざわざ手渡しに行ったというエピソードを聞かせてもらった。
平田弘史の全集を企画した出版社に頼まれて、本を送付すると、漏れていた作品があったので感謝されたそうだ。
子どもの時に全巻揃えたかった本の第1巻が復刻出版された。
古書値だと2万円もするので、復刻版で満足しないといけない。
今も漫画週刊誌を飼っているとのこと。
『わち三平』懐かしい名前、全く知らなかった名前やタイトルがボンボン出てくる。
話が途切れそうになると、空白を埋めるように、単語がポトリと落ちてくる。
それをきっかけに話が広がっていく。
3時間近くとりとめのない話をした。
ぼくが求めていたものは、こういうことなんだよな。
風呂を沸かし直して入る。
湯舟に浸かると、身体の底から温かくなり眠気が増してくる。
年齢を重ねたことによる懐かしさに溺れているのだろうか?
そうだとすると、この感情は時代を共有してきた人たちにしか通じないことになる。
それでいいと思うんだけれど、
それでは寂しいと思う気持ちもある。
でも、これはどう書くかの問題なんだ。
ヤバイ!
つい、うとうとしてしまった。
これでは、思い出に溺れるよりも、風呂で溺れてしまうよな。
これは これは これは 9 に続く。