09 浦山 稔  『ヤングコミック』大・大・大好き! 1

文字数 1,790文字

 1970年代の青年漫画雑誌のなかで、ぼくは少年画報社が発行する『ヤングコミック』が一番好きだった。





『ヤングコミック』
 1967年から1984年にかけて発行された劇画雑誌と、1990年から現在まで発行されている成人向け漫画雑誌(非指定)との、ふたつの雑誌が存在する。
 1967年 - 8月に月刊誌『ヤングコミック』として創刊。1968年 - 2月に月2回刊に変更。
 小池一夫・神田たけ志『御用牙』(1970年10月 - 1976年12月)の連載が始まった頃から大きく売り上げが伸び始めた。
 1982年 - 2月10日号で休刊が発表される。





 小学館『ビッグコミック』、秋田書店『プレイコミック』、双葉社『漫画アクション』なんかと比べて硬派な感じがしたんだよな。

 なにしろ『真崎守』が漫画を描いていたんだもんな。
 峠あかね名義でCOMの漫画投稿コーナー『ぐら・こん』に漫画評論を書いていたんだ。
 すごく尊敬していたんだよ。おそらく、あの時代の漫画青年にとってはカリスマだったと思うんだ。




連作/はみだし野郎の子守唄   1969年7月8日号 - 1970年5月27日号(全18回)
連作/はみだし野郎の挽歌    1970年7月8日号 - 12月23日号(全13回)
連作/死春記          1971年1月27日号 - 6月23日号(全6回)
連作/ながれ者の系譜 股旅篇   1971年8月11日号 - 11月10日号
連作/ながれ者の系譜 地獄狼篇  1972年1月12日号 - 3月22日号

『真崎守』
1941年3月1神奈川県横浜市生まれ。5歳で岐阜県高山市に移る。す。
1960年に劇画短編誌『街』(セントラル文庫)に『雨の白い平行線』『暗い静かな夜』が掲載されて貸本漫画家デビュー。1963年に虫プロダクションに入社、『佐武と市捕物控』などのTVアニメーションの演出に携わる。
1971年『ジロがゆく』『はみだし野郎の子守唄』で第2回講談社出版文化賞受賞。
1980年代以降はアニメの世界に復帰。監督として『はだしのゲン』で毎日映画コンクール大藤信郎賞受賞。

 いやあ、『はだしのゲン』を監督していたなんて知らなかったな。
 これでまた、ぼくの頭の中のシナプス前細胞が活性化したよ。


 そして、表紙を描いていた『上村一夫』




大江戸浮世絵異聞・アモン   1968年11月12日号 - 1969年12月23日号
くの一異聞          1970年1月13日号 - 8月12日号
怨獄紅            1970年12月9日号 - 1971年12月8日号
おんな昆虫記         1972年1月12日号 - 6月14日号
苦い旋律           1972年7月12日号 - 1973年1月24日号
しなの川           1973年2月14日号 - 1974年4月10日号
夢師アリス          1974年5月8日号 - 12月11日号
醜聞交響楽          1975年1月8日号 - 4月23日号
二都物語           1979年10月10日号 - 1980年9月24日号
ひょうたん          1981年1月14日号 - 7月22日号
青春横丁           1975年5月14日号 - 1976年9月8日号
関東平野           1976年10月13日号 - 1978年8月23日号





『かわぐちかいじ』
けんか葉隠(原作:宮田雪     1971年11月24日号 - 1972年4月12日号
黒い太陽             1972年10月 - 1974年10月
軍靴の響き(原作:半村良)    1975年2月号 - 10月号
蛮族警察(原作:セルジオ関)   1982年9月 - 11月






 そして、『石井隆』
天使のはらわた         1977年7月 - 1979年3月14日号
 



 
 石井隆さんのアシスタントを助っ人でやったことがあるんだ。
 漫画仲間が行けなくなったので、頼まれて、嫌々行ったんだけど、こうして書くネタになるんだから、行っといてよかったな。
 詳しいことは、次に書くことにするよ。
 

 最後に『宮谷一彦』だ~。
 ぼくが一番すきな漫画家なんだ。
 当時の漫画界に激震が走ったよ。
 
 



『ヤングコミック』大・大・大好き! 2 に続く。

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