鮫島勤①〈7月25日(日)①〉
文字数 216文字
鮫島勤①、七月二十五日(日)
一
あの時からだろうか。いや、あの時には既に変化し終わっていたのかもしれない。
きっかけなんて誰も覚えちゃいない。それに例え「これがきっかけ」だと言えることがあったとしても、その整合性を証明しようがない。だからそんなことにわざわざ時間なり労力なり割こうとするのは愚かというものだ。
しかし俺にとって何か劇的な変化が起こったとするならば、形はどうであれ露店で「あいつ」を見かけた、まさにその時だった。
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