真琴4〈7月25日(日)①〉
文字数 277文字
真琴四、七月二十五日(日)
一
これは一種の詐欺ではないのか、と思う。
保健室の一件以来、それまで以上に避けていたが、ある日奇妙な一言がその人の口から発せられた。
「七月二十六日、花火に行く。お前も来い」
てやんでぃ。冗談じゃない。何でよりによってこんな怖い兄ちゃんと花火に行かなきゃなんねぇってんでぃ。暗闇に乗じて殺られっちまう。
「十八時五十分、○○神社前だ。いいか?」
てやんでぃ。冗談じゃない。そこでついでに供養もしようってのか? 行くもんかってんでぃ。
「お前と同じクラスの水島ってやつも来るんだが」
てやん・・・・・・。
一
これは一種の詐欺ではないのか、と思う。
保健室の一件以来、それまで以上に避けていたが、ある日奇妙な一言がその人の口から発せられた。
「七月二十六日、花火に行く。お前も来い」
てやんでぃ。冗談じゃない。何でよりによってこんな怖い兄ちゃんと花火に行かなきゃなんねぇってんでぃ。暗闇に乗じて殺られっちまう。
「十八時五十分、○○神社前だ。いいか?」
てやんでぃ。冗談じゃない。そこでついでに供養もしようってのか? 行くもんかってんでぃ。
「お前と同じクラスの水島ってやつも来るんだが」
てやん・・・・・・。