第369話 感動したこと

文字数 742文字

 今日感動したことを1つ。
 サッカーの高校年代の最高峰リーグであるところのプレミアリーグを観戦してきた。まだ育成年代の選手たちの事なのでチーム名は伏せておくが、その試合を見ていて感動したことがあった。ここに記しておきたい。
 私のひいきにしているチームはいつも巧みにパスをつないでディフェンスの網を崩しゴールに結びつける。そこが好きでそのチームをひいきにしているのだが、1つだけ残念に思う事があった。綺麗に崩すことを重んじるあまり、遠目からシュートすることが極端に少なかったのだ。
 「遠目からのシュートがあると思えばゴール前に張り付いたディフェンスを引きはがすこともできる。こぼれ球がチャンスにつながることもある。もっと遠めからでも積極的に狙えばいいのに。チームの方針なのかな?」
 とそんなことをずっと考えていたのだが、今日、おそらく1年生と思われる選手が、遠目から矢のようなシュートを放った。私は「そうだそれでいい!」と思わずうなった。そのシュートは惜しくもゴールわきにそれたが、それを見た、こちらは3年生の選手が両手をあげてシュートを放った下級生に拍手をしていた。その光景を見て私は思わず鳥肌が立った。下手の横好きである私が考えるくらいだから、同じようにもっと遠めから打とう!と感じていた選手はいたのだろう。それをやってのけた自分より年下の選手をあのように祝福できる。立派だなあ、偉いなあと思った。
 別の予定があって前半戦だけ見て帰ってきたが、前半だけでもう1本遠目からの鋭いシュートがあった。
 「ああ、もしかすると、こうしてチームって成熟していくのかもしれない。今年はいいチームになりそうだなあ。」
 そう思いながら帰途に就いた。
 選手の皆さん、お疲れ様でした。有難うございました。
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