第65話 親子喧嘩

文字数 919文字

 ここの所、3・4月の年度替わりで仕事の方が忙しく、中々文章を書く余裕が無かった。通勤には片道1時間かかるし、家に帰るとすぐに寝てしまう。そんな調子で一緒に暮らす両親と話す機会もほとんどなかった。すると我が家に微妙な化学変化が生じた。私が仕事で家を空ける時間が長い為、両親が2人で過ごす時間が長くなった。すると父と母の関係が良好になったのだ。そういえば、私が精神を病んでからというもの母はずっと私の面倒を見てくれた。もう十分面倒を見てもらった。ここらでこの人(母)を父に返さねば・・・。そう思うと、それが伝わるのか、父の私に対する態度も穏やかなものになってきた。もともと私と父の関係はあまり良いものではなかった。必要以上に口は利かないし、私の方では「この人(父)は何が気に入らないでこんなに不機嫌なのだろう」と常々いぶかしがってきた。でもどうやら答えは簡単だったようだ。母の存在を私が独り占めしてきたのが問題だったのだ。ああ、悪いことしたな。と率直に思う。父も母ももうそれなりに高齢だ。残りの時間を二人の為に使ってもらいたい。

 一方で、「エディプスコンプレクス」、そう言えば『エヴァンゲリオン』でも用いられていた、この普遍的なテーマが我が家にも当てはまっていたとは!と思うと何だか可笑しくもある。文化芸術のテーマは実は極々近しいところに隠れているのではないか?そんな風に思うようになって久しい。ただ、それをどんな風に表現するか?例えば『エヴァンゲリオン』などでは「親子喧嘩」をヒト型決戦兵器エヴァンゲリオンを用いて宇宙規模で展開させたわけだし、『グラップラー刃牙』では史上最強を決める親子喧嘩としたわけで、その辺りが表現者の腕の見せ所なのだろう。ただ1つ解ったのは、親子だろうが何だろうが男同士だったら大概の場合上手くいくという事。そこに異性、つまり女性が絡んでくると、話はややこしくなるのだ。その本質に気づくと古代ギリシアのスパルタという都市国家はよく考えていたんだなぁと思うわけです。古代スパルタについて知りたい方は金岡 新先生の「世界史講義録」をお読みください。

 さて皆さんは、親子喧嘩してますか?喧嘩できるうちが花かも知れません。
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