第253話 本当の空気の読み方

文字数 1,050文字

 私を含む中年のオッサン3人、それに一人の青年を加えて、我々は最近よく4人で行動を共にする。大概はグーグルで星の多くて安めなランチを検索して食べに行く。当たることが多い、と言うかまずはずれが無いのはグーグルおかげだ。その後は映画を見たり、喫茶店でだべったりする。お茶を飲みながら取り留めもない話題に興じるわけだが、回数を重ねると、どうしても話題をリードする話し役と聞き役が決まってくる。私はもっぱら聞き役にまわる。すると、友人の一人が話の内容から若干ずれた事を切り出す。あれっ?その話題に移るの?と、ちょっと突拍子もない形で話題が変わる。その友人には失礼だが、文脈を無視した会話になる。(空気が読めないってやつかな?)と私は思ってしまった。Hさん、ごめんm(__)m。
 後日、いつも会話をリードする友人が家庭の用事で参加できず、その日は3人で飯を食いに行った。食後お茶を飲みながらしたおしゃべりはいつもと少し違った。会話の流れが違うのだ。いつも会話をリードする友人がいなかったので、残りの3人がそれぞれに自分の話題を語る事が出来た。それぞれの話を聞いたし、それぞれに仕事の愚痴や自分の話をする事ができた。帰りの車中で私はHさんに心の中で謝罪した。「空気を読めなかったのはこっちの方だ。」と。その場の順位序列みたいなものを察して上位者に忖度するのが“空気を読む”ことなら、そんなもんはクソ食らえだ。“空気を読む”って本来その場の人皆が気持ちよく過ごせるように計らう事なんじゃないのか?しゃべり足りないその気持ちを察する事が出来なかった。我ながら情けない。どこに視点を置くかで“空気を読む”も様々にその様相を変える。本来の意味で空気を読まなけりゃな!と思った次第だ。
 そう言えば、以前観たYouTube大学で中田敦彦さんが本当の話し上手は回し役、つまりMCになるとおしゃっていた。話し役がいて、聞き役がいて、それぞれに話を振る人(MC)がいて、それで場が楽しくなると。つまりその場をマネジメントする人が必要なわけだ。この視点を頭の片隅に置いとかないとその場が楽しいものにならない。今後気をつけよう!
 さて、皆さんは楽しくおしゃべりしてますか?少し昔に『sex and the city』という女性4人がおしゃべりするという海外ドラマが流行りました。鑑みるに“おしゃべり”に関してはどうも女性の方がいろいろな意味で上手の様です。我々は『シン・ウルトラマン』の話題で盛り上がりました。色気がないですね(笑)。
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