第333話 噓と誠と男と女

文字数 1,225文字

 先日、職場の学童で、地震を想定した避難訓練をやった。その際、動機づけとして、『オオカミ少年』の話をした。少年が「オオカミが来たぞ!」と噓をつくたびに緊張感をなくす村人。結局、実際にオオカミが来た時には誰も本気にせず、羊を全部食べられてしまう。我々もそうそう何度も地震だ!地震だ!と訓練はしません。今日一回きり。だから真剣に行いましょう。オオカミ少年になっちゃあいけないよ!というお話。おかげさまで訓練自体は上々の出来だった。ただ、1年生のみんなは『オオカミ少年』のお話が分からずにぽかんとしていたそうな・・・。

 それは良いとして1つ疑問が残った。オオカミ少年という造語があるのにオオカミ少女という造語はない。嘘も方便という言葉があるように、精神年齢的にも【ウソ】を用いることに「いい意味」で慣れているのはむしろ女の子のほうではないのか?と思ったのだ。

 私などは40を超えてもやはりウソをつくのに抵抗がある。でも女性は小学生ともなれば嘘をつくことにさほどの抵抗を示さない。まさに「嘘も方便」を体現しているのだ。それだけ精神年齢が男性よりも高いのだ。つまり大人だ。ではなぜ彼女たちは大人になるのが男性よりも早いのか?理由は多々ある。出産という大きな役割もその一つの要因に違いない。

 私が思うに女性は男性よりも(言い方は悪いが)【群れて】生活する。それが関係している。群れて生活するならばそこには暗黙のルールや、しきたり、行動様式がある。群れの秩序を乱さないたに「ウソ」をつかざるを得ない場合だってあるのだろう。結果、女性のほうが精神的に大人になるのが早い。対して男性は相対的に群れない。男性が比較的幼稚なのもこれに起因するのだろう。

 ではなぜ女性は群れるのか?それは個体として弱いからだ。男性と女性。個体として強いのはもちろん男性、弱いのは女性だ。個体として弱いから身を守るために群れて行動せざるを得ない。であれば大人になるのも早い。必然的にウソも上手になるのかもしれない。

 そう考えていくと「オオカミ少女」という造語はつくるまでもないのかもしれない。今更という感じすらするのだ。ただ、女性の皆さんにしてみれば、嘘つくこと自体を楽しんだはた迷惑な少年と一緒にされてはたまったものではないだろう。女性は大人だ。

 しかし、男性の私には、「カモメのジョナサン」が空を飛ぶこと自体に楽しみを見出したように、嘘をつくこと自体に喜びを見出したこの少年を悪く言うことはできない。

 もっとも私自身はウソをつくのは嫌いだし、人様に迷惑をかけるのもどうかと思う・・・。

 それとは別に社会が円滑に運営されるようにと思ってウソをつく女性はやっぱり偉大だ!

 噓と誠と男と女。

 さて、この文章をお読みの皆さんはどう思いますか?
えっ私?そうだなぁ~どんなウソも必ずいつかはばれるしなぁ~。それが歴史ってもんでもあるし・・・。私は正直が一番の近道と信じているお馬鹿さんの一人です(笑)

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