第211話「前世の名残」
文字数 2,491文字
―PM11時15分―
《立ち入り禁止区域内》
現在、三屍蠱さんは私の頭の上に居る――――――
そして我慢しろと言った後、三屍蠱さんは細くて可愛らしい両手を私の耳の辺りまで伸ばすと、その手を私の両耳の中に突如として突っ込んだ
あまり夜叉丸っぽい事言うとカイトは嫌だよね····きっと···
むしろそれで謝らなきゃいけないのに···
でも··、あの目は鬼化した時の夜叉丸の目だ――――
実は密かに鬼化の目が好きだったり···なんて言えない
····気味が悪い?!
全っ然そんな事無いのに!!
むしろカッコよ·····コホン
カイトは自分で気味悪いって、そう思っているのだろうか··?
···いや、もしかしたら昔の鬼化の名残と夜叉丸の記憶が嫌なのかもしれない····