第38話「雨の日の来客」
文字数 1,323文字
-PM4時45分-
ピーンポーン
今日は1日雨だ···
雨音があまりにも心地良くて
私がベッドから這い出た時には既に家の中には誰も居なくなっていた
ピーンポーン
不安になった私は、一応インターホンの
モニターを確認した
そこに居たのは····
何で·····、どうして此処に歩夢が?!
何をしに来たの?!
どうしてこんな時に誰も居ないの?!
怖い····っ!
また喰われてしまうわ!!
で、でも大丈夫よ!
絶体に出なければ大丈夫!!
と、思っていたその時····
な····っ、なんで?!!!!
私は出ていないわ!!
玄関を開けてなんかいないのに!!!
どうして入ってきたの?!
そんな····っ、もしかして
鍵が開いていたの?!
信じられない!!!
そんな事···、今更言われたって··
いけない····っ!
肩の傷なんてもう既にすっかり治っているわ!
そんな事がバレたりしたら····
ますます嫌な予感しかしない!
私は··
私の肩に触れようとした歩夢を凄い剣幕で牽制した
それに、そんな事を言っておいて
結局私を喰うことしか考えていないに決まってる
1度ならず2度も噛みつこうとしておいて良くそんな事が言えるわね!
その時、誰かが扉を開ける音がした···
ガチャ―――····
帰ってきたのは·····
私が泣きそうな声で夜叉丸に訴えた時にはもう既に歩夢の姿は何処にも無かった··