第55話「強引なイケメン」
文字数 1,314文字
-PM12時45分-
···いつまでも黒崎さんに迷惑をかけている訳にも行かず、張り切ってバイト先を探しに来てみたものの···考えてみれば私の場合、様々な条件が必要になるんだった···
中々考えがまとまらずに困っていたその時···
後ろから誰かに声をかけられた
だっ、誰?!
こんなイケメンの知り合いなんていないんだけど!
と、言った矢先···
彼は私の手を取り、一方的に歩き始めた
····てゆーか、なんつー強引なっ!
まだ働くなんて言ってないのに~っ
グイグイと私の手を引っ張る彼を静止すべく私は叫んだ
その時、彼は急に立ち止まり、私は勢いそのままに彼にドンっとぶつかってしまった··
もぅっ、なんなの~····っ!
よく見ると、彼はめっちゃ背の高い人だった
私の顔がぶつかった先は、彼のみぞおちの辺り···
でかすぎる!
かなりせっかちですよ?!
一体どんな仕事内容なんだろうか?
あまり人目に付かないような仕事だったら良いんだけど···
-PM1時30分-
まぁ、ここなら目立たないし
街からも少し外れた場所にある····
時間もそんなに遅くはならないだろう
と、言いかけたその時
何を思ったのか彼は、私を思いっきり抱き締めたのだ···
今のは···、気のせい····
じゃないよね····?