第14話「怨毒」
文字数 1,247文字
-PM8時50分-
《二ツ神駅周辺》
私は怜奈との約束を守り、9時前には約束の場所近辺に到着した
黒崎さんに一人で夜出歩くのは危ないと言われたので、夜叉丸が一緒に着いてきてくれていたのだけれど···
気付いたらいなくなっていた···
その時····
《二ツ神公園》
怜奈に言われるがままに近くの公園に来た
···この公園は、昼間でもあまり人がいなく薄暗い雰囲気の公園だ··
夜は更に暗く、薄気味が悪い
結局、また怜奈のイライラをぶつけられているだけか···
いつもそうだ
怜奈は私のモノを全て欲しがる節がある
私が歩夢と付き合っていた時もそう···
「応援してる」とか言っておいて結局は影で歩夢とコソコソやっていた
··まあ、それはもうどうでも良い事だけど
次の瞬間···
その時···
お腹の辺りに激痛が走った
私は、あまりの痛さに地面に膝をついていたようだ····
気付くと、お腹にはデカイ包丁が刺さっている···
そこからは生暖かい液体が流れ出て来ていて、そのうち口の中も鉄っぽい味がしてきた··
もう···ダメだ··
意識が···薄れて·····
ドサッ
その瞬間···
誰かの足元が視界に入った様な気がした···