第61話「ナズナの嫁取り」
文字数 1,462文字
あっ、あの····
又しても、あの男が現れたとの情報がございました···っ
えぇっ?!
ど、どうしたって···、このままでは我が一族は全滅してしまいます!!
かっ、カルラ様は宜しいのですか?!
我が一族が滅亡してしまっても!
今まではお前らがイチイチ騒ぐ故、仕方なく守ってきたが、そろそろ自分達で何とかしてみたらどうだ?
そっ、それが鬼族の頂点である貴方が言うセリフですか?!
····私は自分が何者かなどはどうでも良いのだ··。生まれた時からそうだが、何事にもまるで興味が湧かぬ
しかし···っ、だからと、仲間達が殺られて行くのを黙って見ておられるつもりですか?!
··女限定だ
男を連れてきたら··お前のその首から上は消滅するものと思え
ナズナの創作料理は地元の男共の心を鷲掴みしにているからねぇ
ですねー、お陰でナズナさんをお嫁に下さいって人達でごった返しています
···そうだねぇ、あんたもそろそろ身を固めても良いんじゃないのかい?
(あのお客さん···、本当に食事をしに来たのかしら?)
その客は口元を隠す布をつけていた···
これから食事をするって言うのに変わったお客さんだわ··
と、その時お鈴ちゃんが駆け寄ってきた
ナズナさんっ!めっちゃいい男が来ましたよ!!またナズナさんの嫁取りじゃないですか?!
分かりませんよ!今回あのお客さんの注文はナズナさんが聞いて下さい!
お鈴ちゃんから半ば無理やり注文取りを頼まれてしまい、仕方なく私が行くことになった···
やたらとこちらを見ている様な気がするのは気のせいではないらしい
何だかちょっと嫌だわ···
急な質問に少しだけ動揺してしまった
けど、普通に考えたら誰が料理人なのか気になる人だっているわよね··
(やっぱり!!キタコレ!美男美女で絶対的お似合いよ!)
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