第98話「由もがな」
文字数 1,632文字
《町外れの家》
ホシ猫がジジイの墓の前でジジイに語りかけていたその時···
突然、ホシ猫と夜叉丸の前に現れたのは死んだはずのジジイだった
そう言うとジジイはホシ猫達に背を向け、ユックリと空へ向かって歩いて行った
《町外れの家》
ー3時間後ー
《町外れの家》
ホシ猫が家中の掃除をしている間、夜叉丸はウサギと鹿を捕まえて丸焼きにしていた····
ホシ猫は、夜叉丸から分けてもらったウサギの肉を頬張りながら思っていた。
夜叉丸って口は悪いし、顔も怖いし、態度でかいし、偉そうだけど···
想像を超える程のモノを背負って今に至っているのに、前向きで負けん気が強くて実はイイヤツだ··
どうして普通にしていられるのだろう?
何事にも心を打ち砕かれないのだろうか?
···ちょっとだけシャクだけど、ホシ猫も夜叉丸のようになれたらいいのになぁと密かに思うのであった··