第65話「カルラ様の器」
文字数 1,253文字
··サワサワ――··· サワ―
わ、私は騙された訳ではなかった···?
この方は本当に鬼なのだろうか···?
本来であれば人間などただの食料であろう私に、こんなにも優しく微笑んでくれている··
··人間の男の人でさえ私なんて利用するだけの価値でしか見てなかっただろう
何だろうこの感じ···
私はカルラ様を心から信じたくて仕方がなかった··
どうせ喰われても、死んでも良いと心底思うような人生でしかないのなら··
例え嘘だったとしても、このままカルラ様に身を投じても良いのかもしれない
なんて···思いたくなった