第150話「番外編∶必死な廃炉と自責のイカタル*ちゃん」
文字数 1,631文字
あ···、えっと〜····
で、ですから····その···
か、関わりたくないなんて全然思っていなくて····
廃炉は自分の気持ちを精一杯伝えようと必死だった――――――が、
イカタル*ちゃんの表情は陰りを落としたままだった
こんなろくでもない最低なワタシの言葉など信用しては貰えないかもしれませんが···
廃炉さんがたまに見せる物憂げな表情の原因は何なのでしょうか
···私が何か廃炉さんに嫌な思いをさせているのでは無いかと··、廃炉さんと別れてからずっと考えていました
····でも、廃炉さんは優しい方なので無理して私に付き合ってくれているのかと····
よくよく考えてみたら···先に声をかけたのも、食事を勝手に提供したのも私です···
本当は余計なお世話だったんじゃないかって·····
そんなつもりはありませんでしたが、身の程を弁えない行いをしてしまい申し訳ありませんでした
余計なお世話だなんて·····!一切思ってなかったッス!!!!むしろ最高かってなもんで!!
イカタル*さんはご自身の魅力に全く気付いておられないようなので、ここはハッキリと言わせて貰うッス!!
···ワ、ワタシは貴方のような美しい方に声をかけて貰える事など皆無ですので、舞い上がってしまいましたが···
恐らく他のモテナイ男子は全員ワタシと同じ気持ちになるッス··!
なので··、こういう事を他のヤカラには絶対にしないで欲しいな···って
ハッ!!!!
あっ!!イヤッ!!べ、別にっっイカタル*さんはワタシのモノではないですからしてゴニョゴニョ
···やっぱり可愛い··
見た目が可愛いのは言うまでもないのだが、何よりも心根の美しさには感動すら覚えてしまう程だ···
廃炉はきっと最初に出会った時点で、イカタル*さんに一目惚れしていたのだろうと納得した――――
この公園で少し桜を見たら、近くに美味しいラーメン屋さんがあるんですけど、ご一緒にいかがですか?
フフッ
他の男性じゃなければお誘いしても宜しいんですよね?
そ、そんなあからさまに不安げな表情をしないで欲しいッス!!
でも·····
今日、全財産を失ったんじゃないんですか?
ええ、そうなんですが、先程ボーナスが出たのですよ!
っ!!ちょっ!!
普段はワタシだってお給料制ッス!!
········
誰に向かって喋っているんですか廃炉さん?
因みに廃炉の言うボーナスとは、カルラ様が下さったお小遣いの事である
続く
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