第49話「途切れる記憶」
文字数 1,156文字
-AM5時35分-
朝の準備をしようと薪を取りに外へ出たら、いつもの如く返り血だらけの夜叉丸がボーッと立ち尽くしていた
声をかけても反応があまり無い··
何処か怪我でもしたのだろうか···?
と、声をかけたその時だった···
そうして、私が夜叉丸の顔に触れようとした時、夜叉丸はバンっと私の手を払いのけ顔を背けた
夜叉丸は、そのまま体を引き摺るようにして部屋に戻って行った···
-AM5時50分-
俺は···自分の身に何が起きているのかなんて全く分かっていなかった
だが最近、おかしな事は続いていた
部屋に居て、布団で寝ていた筈なのに気づくと夜中に外で突っ立っていることがよくある···
それも、ただ外にいるだけではなく必ず全身血だらけになっているのだ
仲間達は仕事をしているものと思っている··
勿論、仕事の時もあるがそうじゃない時だって同じだ
記憶が途切れ途切れになっている事にようやく気づいたのだ
-PM2時45分-