第78話「開かずの踏切 真相1」
文字数 1,449文字
ーPM5時30分ー
《神境二番通り》
カンカンカンカンカン――――――
そう言うと真那は、まるで自分の過去を語るかの様に淡々と話し始めた。
···とある高校に通う17歳の女子生徒(ホノカ(仮名))は、同じクラスで幼馴染の男子生徒(タケル(仮名))の事を小さい頃から慕っていた。
タケルはクラスの中でも一際目立つほど容姿端麗で、女子にも男子にも分け隔てなく接することが出来、成績も優秀な事からクラスの人気者だった。
だが、ホノカはどちらかと言うと平均的で普通よりも少し可愛いくらいの容姿である。クラスでも仲の良いトモダチは数人しかいない。
一見するとそこまで釣り合うような二人では無かったが、幼馴染みと言うこともあり、タケルもホノカの事を多少なり女のコとして意識をしていた。
そんな日々の中、ホノカはモテモテのタケルがいつか自分の側を離れ、他の女性の元へ行ってしまうのではないかと一抹の不安をいだき始めた。
とは言え、二人は付き合っている訳でもない。その上タケルはと言えば多少は気にしつつもホノカ以外の女子生徒ともデートを繰り返す、いわゆるナンパ野郎であった。
そう思い始めたら居ても立っても居られないホノカ。思い切ってタケルに告白をする事にした。
(ホノカは、タケルがヤリ○ンだと言う事をまるで知らない)
はやる気持ちを抑え、ホノカはタケルを学校の屋上へ呼び出した。
次回に続く