第103話「カルラの憂鬱」
文字数 1,526文字
ーAM9時50分ー
《黒崎家》
夜叉丸の顔には、結局行くのかよって書いてあったような気がしたけど―――
でも、くっそ面倒クセェ言われたし別にいいよね!
いつもは頼まなくてもついてくるくせに···って言うか、お前が働け!
この道は、バイト先までは少しだけ遠回りになるため普段は使わない道だ
時間はあるし、ルカさんとも気まずい感じにならないように考えるには丁度良かった
突然、自分を呼ぶ声がして振り返ってみると、そこに居たのは····
まさかこんな所で歩夢に会うなんて思ってもいなかった――――
ジリジリと距離を詰めてくる歩夢に私は後ずさりしていた
そう言い残してこの場からさっさと去ろうと思ったその時、歩夢は私の腕を掴んだ
こっ、こいつ····
ニコニコして微笑ましい感じでこっちを見ているけど、、、、
掴まれている手首は凄い力で締め付けられている···っ
そのギャップが更に恐ろしかった
もうマジで無理かも···
そう思った時だった