第217話 必殺技にはかなわない
文字数 1,218文字
俺はオドロキの新事実に目を丸くする。
タイコーは俺のツッコミを鼻であしらい、姿勢を正して遠くを見つめる。
ちょうどそのとき、我は待合室にいた。
普段は近寄らないが、棚に置かれたチュールをたまに食べたくなるときもあるからだ。
チュールを1本くわえて別室へ移動しようとするところで、デカイ犬から声をかけられた。
ダイゴローが吠えたので、飼い主がその体に触れながら注意する。
ダイゴローは気分を落ち着けようと鼻をペロペロ舐めると、そこからフゥ~ッと息をはき出した。
人間は、動物の空気を読んではくれないのだった……。
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