第162話 決死の説得
文字数 1,486文字
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俺と紅のあいだに立って、争いをやめるよう訴えるイザベラ。
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イザベラはそれ以上言い訳めいたことは口にせず、体を小さく丸めてしゃがみ込んだ。
敵意ゼロの無抵抗ポーズだ。
それから目を閉じ、ややうつむく。
制裁を受ける覚悟があると、俺に伝えているようにも見える。
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紅は、イザベラの体に寄り添うように横に立った。
しばしの沈黙のときが流れ……
やがてジロリ組の仲間たちが
返す言葉もなく、紅は口を閉ざす。
もしこれが本気モードじゃなかったら、俺は違う判断をしていただろうか。
それはわからねぇ。
自分や仲間が大事なら、のちの災いとなるような芽は徹底的に潰しておかなきゃならねぇ。
俺は殺意を込めて、手にグッと力を入れる。
すると――
紅は怒って俺に殴りかかろうとする。
イザベラの言葉を受けて、紅は
するとメデアとイソルダは俺のほうに向き直って、いまにも泣きだしそうな顔で訴えた。
子どもたちはひたむきに
俺はただそれをじっと見下ろしていた。
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