第152話 瓦解④
文字数 1,140文字
ねこねこファイアー組による悪行の数々が紅やそのファミリーたちの知るところとなった。
紅の妻・イザベラは、暗い顔で夫のほうを見上げながら切々と説きはじめる。
絶望的な話に触れて、紅の怒りの矛先が部下のトウとリャクに向けられる。
ボス猫の怒りを受け、弁明する幹部たち。
紅は悔しげな顔で言葉を詰まらせる。
もうママタビの酔いなどふっ飛んじまってるように見えるが、まだ炎のごとき闘気は消え失せてはいない。
ちなみに、そのすぐそばでは――
ヨウがせっせと毛づくろいに
いっぽう紅はというと……
部下たちの暴挙を知らされたショックで、注意
いまのところヨウの挙動に気に留めている
俺は紅に気づかれないよう小声でヨウに話しかける。
普段なら無意味だが、紅の気が逸れているいまなら効果ナシとはいえねぇ。
それまで毛づくろいをしていたヨウだったが、俺の忠告を聞き取って顔をハッと上げた。
ヨウは紅を
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