第176話 策士の導き
文字数 1,388文字
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モブニャンとの話が終わった後のこと。
偉大すぎるマウティスは、盛大に居眠りをしたにゃ。
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そのあと、もちろん廃工場へ向かったにゃ。
そっとしのんで工場裏を歩き、建物の中へ入っていく。
裏側に入り口はないけれど、壁には穴が開き放題にゃ。
破片をよけつつ骨組みをピョンと上へのぼっていくと――
忍び足を維持し、じっと2階を凝視する。
近づくにつれて、黒い
すると、さっそくウチの気配に気づいた紅が、いち早くこちらに顔を向ける。
アクビまじりに返事をしつつ、ウチは金属板の上に跳び乗る。
ついでに紅をチラ見する。
ウチはさらに視線を周囲に走らせ、目と耳で様子を
別の金属板の上では、負傷したトウやリャクが平べったくなっているにゃ。
呼吸が浅く、まだ失神状態のようにゃね。
骨組みの上などにも、倒されたねこねこファイアー組の猫たちが伏せたままでいる。
紅を囲んでいるイザベラたち親子は無傷にゃ。
さっきからやや緊張した
ブワワッ!
条件反射的に毛を逆立て、やんのかステップ体勢を取りはじめる子どもたち。
ウチは顔をプイっと背け、回れ右をして歩き出した。
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