第8話 ボスの説得
文字数 1,113文字
うららかな風情を引き裂くように、猫の叫びが響きわたる。
インテリから助言を得たことだし、ここはボスらしく俺がビシッと決めるか!
声のトーンをちょっと優しめにして、ミミに話しかける。
それがメス猫をなだめるコツだ。
ケェーって、妖怪かよ……。
ミミの
シュタタタタ~~~ッッッ!
恐怖に身を縮めていた新入りは、猛ダッシュで木の陰に駆けこんだ。
下っ端たちも距離を置き、身の安全の確保に努める。
まぁ仕方ねぇ。ミミはメス猫とはいえ強ぇからな。
戦い慣れしてない若手のオスはすぐビビッちまう。
ミミの特徴あるデカ耳がピクリと反応した。
――フッ、手応えあったな。
これまでの激高が嘘のようにシッポがボリュームダウンし、怒りモードが鎮静化していく。
ミミはすっかりご機嫌モードに切り替わった。
まぁ説得が効いたのはなによりだが、気性が激しいというか、まるでゲリラ豪雨みたいなヤツには違いねぇ。
そんな気の荒いメスを手なづけるのも、俺たち
とにかくミミの気分も落ち着いたようだし、集会の話題は次に移るぜ!
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