第94話 ガガガガーン!
文字数 1,574文字
![](https://img-novel.daysneo.com/talk/a2f3e33040affd9a3d0790a720c5afdd.png)
――タマ無し――
それは去勢済みのオス猫のことや。
去勢すると、発情したメス猫に反応せえへんようになる。
とくに発情未経験の若いうちに去勢手術を受けたほうがその確率は高い。
![](https://img-novel.daysneo.com/talk/f389a37fb6226cec04c6e212f5c2b9a6.png)
よほどショックやったんか、ヤミミンの顔は青色で染めたみたいに血色が悪くなった。
おもわず笑いがこみ上げてまう。
ヤミミンは、くるりと体勢を変えてワイのほうへ尻を向ける。
突如、ヤミミンの両股からチョロッと尿スプレーが放たれた。
たった一瞬で、辺りはヤミミンの悪しき香りに支配されてもうた。
まるで大気汚染されたみたいや。
![](https://img-novel.daysneo.com/talk/d7c7d09fbf32ac3077e6d8a8736923c1.png)
通常、発情猫の尿にはフェロモンが含まれとる。
オス猫がこのニオイを嗅ぐと刺激されて、フレーメン反応っちゅう変顔になってまうこともある。
菊座丸出しのポーズのまま、ヤミミンは動揺にゆれる瞳を闇にさまよわせとる。
![](https://img-novel.daysneo.com/talk/c076384aa3e7d1c1fb36db284f8844dd.png)
![](https://img-novel.daysneo.com/talk/837788a69bf186d869359cfdb2cdf63f.png)
ヤミミンはギラギラするような敵意をみなぎらせ、大地を蹴って跳びかかってきた。
(ログインが必要です)