第173話 裏バトル④
文字数 1,055文字
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偉大なるマウティスの計略にかかった
ジャンプで塀にのぼろうとする寸前、上から容赦ない攻撃が降りそそぐ。
うなる拳。
ヒュッと空気を切り裂くような高速パンチを放たれる!
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ジャンプ中の偵察猫は回避できない。宙に浮いたまま攻撃を受ける。
バシィッッッ!
拳が顔の中央に直撃にゃー!
少し誇張していえば、顔面にめり込む勢いにゃね。
偵察猫は宙を漕ぐように手足をバタつかせる。
ウチの指摘どおり、偵察猫の抵抗はむなしい結果に終わった。
体が引っ張られるように落下し、真下の罠地帯へと吸い込まれていく。
バッチャァ~ン!
四方八方に
見下ろす先で、偵察猫の体がドロドロの汚水まみれになっている。
顔は無事みたいだけれど、なんにしてもひどいニオイにゃ……。
最後の余力を振り絞るように、どうにか水溜りから這い出ていく。
けれどもパタリと地面に伏し、それきりピクリとも動かなくなってしまった。
とりあえず四つ足歩行スタイルに戻ってひと息つく。
その足先をジロリ組のいる廃工場へと向ける。
一歩前へ踏み出そうとしたときだった。
せわしない足音が地面を何度も蹴って近づいてくる。
迫り来る何者か、おおよその見当はつく。
ウチが後方へ視線を移すと、思ったとおりの相手が暗闇から走ってくるのが見えた。
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