第26話 猫たちの出発
文字数 991文字
少々先が思いやられるが……
猫たちは指定したペアに分かれると、空き地から去っていった。
新入りが急ぎ足でこちらに寄ってくる。
その動きは決して身軽といえたモンじゃない。
おそらくコイツ新入りの妹も同じ環境で育っているのだから、運動能力に大差はないはずだ。
だとすると、妹がさほど遠くに行っているとは思えねぇが……。
こうして俺たちはネコの集会をキッカケに、新入りに協力することになった。
もともと飛び入り参加のこの新入り猫は、知り合いでもなければジロリ組のメンバーでもねぇ。
新入りは俺の言葉に少し希望を見出したように、口元をほころばせた。
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