第10話 食いつきが異常な新入り猫
文字数 1,495文字
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新入り猫はランランと輝く瞳を俺の持つニャオ☆チュールに定めて突進してきた。
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闇雲に向かってくる新入り。
動きを見切って、俺は拳をくり出す。
俺の拳が新入りを捉えた。
厚い肉球が、相手の額を軽くはたく。
動きは速いが威力は充分抑えたつもりだ。
だが――
新入りは地面にひっくり返って、のたうち回る。
ひでぇいわれっぷりだ。
マウティスならともかく、この新入り猫に俺たちをダマすほどの度胸があるとは思えねぇ。
苦しそうにあえぎながら、新入りはその場にうずくまる。
俺は前足を動かしてニャオ☆チュールの束から一本取ると、手前に引き寄せる。
俺はひとまず地面に置いていたチュールを一本口にくわえた。
それを手ごろな平たい小石の上にのせる。
すでに袋の切り口は開けてある。ラーメン屋の親父が気を利かせて袋の先端を切っておいてくれたおかげだ。
切り口が開いているから、前足で軽く圧をかけるだけで中身が絞りだせる。
液状のペーストがニュルリと出てくると、それまで地面に這いつくばっていた新入り猫がぶっ飛んできた。
超高速の舌使いでチュールをベロベロ舐める。
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