第155話 本気の力
文字数 1,318文字
紅を除くねこねこファイアー組のヤツらは、俺の気迫に圧倒されて息を
すると紅ただひとりが、沈黙を打ち破って
有言実行を形にしようと
スピードも申し分ない。マタタビ効果が薄れているにしても、その勢いに陰りはないように見える。
だが――
〝俺の敵じゃない〟
俺は片手を突き出す。
拳を疾風のごとく打ち出し、紅のアゴの下を突いた。
アゴをグイッと押し上げられ、紅は弓なりに体を
顔を上向きに反らされている以上、噛みつきようがない。
俺を突き刺すはずだった紅の牙は、半開きの口の中で手持ち
紅は後ろへ
トウは身構えると、リャクに呼びかけた。
トウとリャクは、ふたりがかりで俺のもとに跳びかかってくる。
左右から挟み撃ちにすれば勝てると思ったらしい。
イキがっているザコにはお
俺は獲物を仕留めるため、体の向きを反転させた。
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